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since 2008 4/10スペースupdate 2008 4/29

■ Macで使用するMOVIE COWBOY ■

歩く猫

■ 概要

Macに保存されている動画ファイルをテレビで見るため、メディアプレイヤーMOVIE COWBOYを購入した。
MOVIE COWBOYの仕様で対応しているOSは、Windows Vista(32bit) / XP / 2000。
Macでの使用、制限をまとめる。

■ 購入理由

ネットから落とした動画やeyeTV250で録画した番組をテレビで見るために、一度DVD-Rに焼いてからDVDレコーダーで見ていた。
一度きりしか見ない番組のDVD-Rがたまってきており、DVD-Rの無駄と感じるようになってきた。
また、DVD-Rに動画ファイルを焼く手間がかかり、ファイルの変換による画質の劣化などの問題があった。
そのため、しばらく前から、動画ファイルを変換することなく、テレビで見ることが出来る製品を探していた。

■ 製品選択

直接テレビやレコーダに接続でき、単体で動画ファイルを見ることが出来る製品の種類を、「メディアプレイヤー」と呼ぶらしい。ハードディスクが付属されてない製品は、「メディアプレイヤーキット」と呼ばれる。

製品選択の条件として、

・シリアル方式(SATA規格)のハードディスクが使用できる。
・筐体が小さいこと。
・コンポジットかS端子に接続できること。
・Macから動画ファイルが転送できること。

「メディアプレイヤーキット」でネットを検索すると、いくらか製品が出てくる。1万円前後の製品もあったが、シリアル方式のHDDに対応していないなどで、選択肢から外れた。
メディアプレイヤーをMacで使用するならば、Appleが発売しているAppleTVの選択がもっとも考えられるが、画像の出力端子がコンポーネントとHDMI端子のみで、うちの部屋にあるテレビ、レコーダでは使用できない。

だいたい条件に適合するMOVIE COWBOYを選び、購入することとした。

ネットなどで調べたがマックからの動画ファイル転送が可能かどうかは、購入前に確認できなかった。

■ 購入

購入は、Amazon。値段は、20580円(送料込み)。
価格.comでの最安値だった。

2008 4/9の夜にamazonのサイトから注文し、4/12に届いた。
現在の値段は、以下のような感じ。

■ MOVIE COWBOY

製品データ

販売:ハンファ・ジャパン
品名:MOVIE COWBOY
型番:DC-MC35UL3
大きさ(本体):49(幅)×189.6(奥行き)×154(高さ)mm
質量:約505g(ハードディスク、ACアダブターは除く)
購入店:Amazon(通販)
値段:20580円(送料込み)


MOVIE COWBOY
中は2層構造。上に本体、下に付属品が入っている。

MOVIE COWBOY
MOVIE COWBOY
見た目は、外付けハードディスクケース。
ファームウェアは、1.1.9だった。

付属品
MOVIE COWBOY
・保証書兼保証書兼クイックスタートガイド
・NDASドライバCD-ROM
・USBケーブル(A端子⇔miniB端子)
・電源コード(ACアダブター付き、途中に付いているタイプで、コンセントの場所を取らない)
・ハードディスク接続コード(電源ケーブルとIDE形式とSATA形式との信号線、計3本)
・専用コンポジットAVケーブル(ミニピン⇔ステレオRCA端子、コンポジットRCA端子)
・専用コンポーネントケーブル(ミニピン⇔RCA3端子)
・同軸ケーブル(デジタル音声出力用。付属品一覧に書かれていない。)
・縦置き用スタンド
・リモコンとリモコン用ボタン電池
・ネジ(ハードディスク固定用5つ。4つ使用し、1つは予備だそうだ。)
・ゴム状のもの(4つ。ガイドなどに説明がない。本体ネジ穴を埋めるためのものらしい)
・シリカゲル(乾燥剤、付属品と一緒に入っていた)

マニュアル、説明書

保証書兼クイックスタートガイドには、ハードディスクの内蔵方法、設置場所など、ハード的な説明しか書かれていない。PCとの接続方法、動画の見方などは説明されていない。
メーカーサイトのサポートで、ハードディスクの内蔵方法、設定メニューの説明を見ることが出来るが、動画の操作方法などが「公開準備中」になっている。
前機種のDC-MC35UL2の説明書も参考にすると良いかもしれない。

しかし、上記の説明書でも不明なことが多く、ネット上の情報も参考にする必要がある。

クイックスタートガイドにも、以下のような記述がある。
使用上のご注意
本機を使いこなすためには、各種動画・音声コーデックに関する詳しい知識が必要となる場合があります。付属の取扱説明書ではこれらの情報については解説しておりません。詳しくは市販の解説書などを参考にしてください。
また、当社ではこれらの情報についてお問い合わせいただいてもお答え致しかねますので、あらかじめご了承ください。(以下、略)

■ 準備

MOVIE COWBOYを使用するための準備をまとめる。

ハードディスクの内蔵

取り付けるコードの交換によりIDE形式とSATA形式のどちらのハードディスクも使用できる。

今回はTime Machine用に大きな容量のハードディスクを購入したため、交換前の500GBのハードディスクをMOVIE COWBOYに使用することとした。

取り付けは、特に問題なし。
説明書には書かれていないが、ケースのネジ穴をふさぐゴム状のものが付いている。

この製品の特徴として、ファンレスをうたっているが、特に冷却するための特別な構造はとっていない。ハードディスクはプラスチックのケースで囲われており、上下にスリットが空いている。使用中は、ケース全体が暖かくなる。

ケーブル接続

電源ケーブルをつなぐ。(途中にACアダブターが付いている)
画像音声ケーブルをつなぐ。
画像出力は、コンポジット(普通の黄色いRCA端子)、コンポーネント(色別に3つに分かれた端子)、HDMI端子(送れる音声は2chのみ。5.1chは伝送されない)が選択できる。同時には出力されない。
画像出力先のモニターに、MOVIE COWBOYのメニュー画面が出る。
LAN(10Base-T/100Base-T)ケーブルで、Mac、Windowsとつなぐ。(私の環境では、ブロードバンドルーター経由でつないでいる。)
音声は、アナログステレオ端子と光端子、同軸端子を設定で選択し、アナログとデジタルをどちらか選ぶようになっている。
USBでPC(MAC)につなぐと、外付けハードディスクになる。
外付けハードディスクやディスクドライブをMOVIE COWBOYにつなぐと、その中のファイルを再生できる。

設置

置き方は、縦方向のみに指定されている。
台が付いているが、固定する部分はなく、乗せるだけなので、地震など起こるとすぐに倒れる可能性が高い。

ハードディスクのフォーマット

取り付け前にフォーマットされているハードディスクも使用できる。
内蔵した後に、フォーマットをする場合は、USB接続してPC(Mac)から操作する。
MOVIE COWBOYで読み込めるフォーマットは、FAT、FAT32、NTFS。

・フォーマットの特徴まとめ

FAT32:
MOVIE COWBOY、Mac、Windowsで読み書きできる。4GB以上のファイルを扱うことができない。
マイクロソフトが大容量HDDにはNTFSを推奨したいため、Windows標準ソフトではFAT32はパーティションの容量を32GB以下にしかフォーマットできないようにしているらしい。
他のフォーマッタで、8TBまでパーティションを取れる。Fat32Formatterとか、BuffaloのDisk Formatterとか。
Windows Vistaでも読み書きは出来るが、OSのインストールは出来ない。

NTFS:
MOVIE COWBOY、Windowsで読み書きできる。FAT32より安全性が高いらしい。
私の環境では、Macで読み込みはできた。書き込みは出来ない。
Macに読み書きできるドライブでマウントする方法も、あることはあるが、面倒な設定や商用のソフトを使う必要がある。

HFS+:
Macで読み書きが出来る。
商用のソフトを使うことで、Windowsから操作することも出来るようだ。
MOVIE COWBOYの内蔵ハードディスクにHFS+形式のパーティションがあっても、MOVIE COWBOYから操作できないだけで、特にわるさはしないようだ。

操作

起動に30秒ばかり、かかる。
リモコンの反応が若干、遅い。

ソフト

LAN経由でMOVIE COWBOY内のハードディスクをマウントするため(NDAS)には、接続するPC側にソフトのインストールが必要。

■ 接続

MOVIECOWBOY内のハードディスクとMac、Windowsとのファイルの移動、ストリーミングを行うための接続方法をまとめる。
当方の環境での検討したもので、条件が異なると、動作も異なる可能性がある。

検討した環境は、以下の通り。

CPU:MacPro
OS:Mac OS X 10.5.2
OS:Windows XP Professional SP2(BootCampで使用)

MOVIECOWBOY内HDD500GBのパーティションは以下の通り。

新:270GB(FAT32)、200GB(HFS+)
旧:200MB(※)、460GB(NTFS)、32GB(FAT32)
※BootCampが作ったパーティション。Macからは見えない。Windowsからは保護されて消去など操作が出来ない。MOVIECOWBOYのメニューに現れるが操作できない。

USBメモリーを接続

本体うしろの端子に接続することで、USBメモリー内の動画ファイルを見ることが出来る。特に設定は必要ない。
本体電源を付けたままのUSBメモリーの取り外し方法が分からない。
USB接続の外付けハードディスクやディスクドライブを付けても、中のファイルを再生できるらしい。

WindowsとUSBケーブルで接続する

MOVIECOWBOY内のハードディスクのパーティションが、Windowsでドライブとして、ファイルの操作ができる。外付けハードディスク感覚。
USBクライアント端子(ミニBコネクタ)から付属のケーブルで接続する。
USBで接続しているときは、MOVIECOWBOYは操作できない。(プレイヤーとして再生できない。)
MOVIECOWBOY内のハードディスクのフォーマット、パーティション分けも、USBケーブルの接続で行う。
Windowsを起動したままでの、アンマウント方法が分からない。

MacとUSBケーブルで接続する

すべてのパーティションがマウントされる。普通のドライブと同じく、アイコンの操作でファイルの出し入れ、消去などが出来る。
NTFS形式のパーティションは書き込むことが出来ないが、読み込みはできる。
MOVIECOWBOYで読み込むことができないMacのフォーマット(HFS+)も、MOVIECOWBOYに内蔵されたハードディスクのパーティションにあれば、マウントされる。
Windowsと同じく、USBで接続しているときは、MOVIECOWBOYは操作できない。

MOVIECOWBOYクライアント、Macサーバーとして接続する

MOVIECOWBOY側からメイン画面の「NET」を選択することで、Mac内のファイルを再生できるようになる。
LANケーブルでMOVIECOWBOYとMacの間をつなぐ。ハブ、ルーター経由でも可。

MOVIECOWBOYは、SAMBA(Windowsファイル共有)、FTP、NFS、UPnPのでプロトコル(伝送方法)が利用できる。
Macでは、SAMBA(Windowsファイル共有)、FTP、NFSを使用できる。
最初に、SAMBAで検討を行ったが、うまく接続できなかった。

FTP方式での設定方法は、
・Mac側
設定→ファイル共有→ファイル共有で設定を行う。
ファイル共有にチェックを入れ、ファイル共有を利用できるようにする。
「オプション」ボタンを押し、FTPのボタンにチェックを入れる。
・MOVIECOWBOY側
リモコンの設定ボタンを押し、設定画面から「Protocol」を選択する。
「プロトコル選択」の項目で「FTP」を選択する。
「FTPアドレス」にMacに割り当てられているIPアドレスを入れる。
「ID」にMacで使用しているユーザー名を入れる。(漢字は入力できない。ホームに付いている名前)
「パスワード」にパスワードを入れる。(Macでログインするときや、ソフトをインストールするときに入れるパスワード)
「passive」、「ポート番号」はそのまま

MOVIECOWBOYの画面には、Macの指定したユーザーのホームディレクトリーが表示される。
日本語のファイル名は、化ける。
動画、音楽ファイルは、再生に失敗する。
画像ファイルは、再生することが出来る。

Macクライアント、MOVIECOWBOYサーバーとして接続する

MOVIECOWBOYのハードディスク内のファイルを、Macから操作する。
FTPプロトコルを利用する。
パーティションのフォーマット方式は関係ない。
MOVIECOWBOY内ハードディスクのパーティション1つを指定する。逆に言えば、MOVIECOWBOY内ハードディスクのパーティション1つにしか操作できない。
Macの「サーバ移動」では、サーバー側へのファイルの書き込みができないため、別のアプリケーションを用意する必要がある。私はCyberduckを使用した。

設定方法は、
・MOVIECOWBOYの設定
リモコンの設定ボタンを押し、設定画面から「FTP」を選択する。
「FTPサーバー機能」をOFFにする。
「サーバーの初期フォルダ」を選択する。(選んだパーティションがMacから見えることになる。)
「サーバーID」、「サーバーパスワード」を設定する。(あらかじめ、userとpwが設定されていたが、そのままだと接続できなかったため、適当なIDとパスワードに変更した。ただし、接続の成功に名前変更に影響したのかは不明。)
「FTPサーバー機能」をONにする。
・Cyberduckの設定
サーバー[(MOVIECOWBOYのIPアドレス)]
ユーザー名[(サーバーID)]
ファイルの転送[ブラウザの接続を使用]

接続に成功すると、パスワードを要求される。
MOVIECOWBOY内のハードディスクのファイルを操作できる。Mac側からのファイル移動やファイルの消去ができる。
転送したファイルのタイムスタンプが変更される。接続も少し不安定。
ファイルの転送速度は、遅い。200MBのファイルで、約5分。

転送速度が遅く、接続も不安定なので、MacからでもNTFS方式のパーティションに読み書きが出来るくらいしかメリットがない。

MOVIECOWBOYのHDDをNDASを利用してMacに接続する

NDASは、Ximeta社が開発したネット上にあるドライブをPC(Mac)にマウントできる機能のこと。
ドライバーのインストールが必要。
MOVIECOWBOYには、Windows用しか付属していないため、ここからドライバーをダウンロードした。
ドライバーをインストールしてから、NDAS Utillityを起動する。
ネット上のドライブを認識させるには、NDAS IDとWrite Keyが必要。MOVIECOWBOY本体の裏側のシールに書かれている。文字がとても小さい。
登録が終わると、MOVIECOWBOYのHDDがリストに出てくるので、設定を行う。

設定後は、ネット上でMOVIECOWBOYに接続されるだけで、マウントされるようになる。
MOVIE COWBOY
マウントされるパーティションは、USB接続時と同じ。
転送速度は、遅い。
Ximeta社には、正式版の1.8.1もアップされているが、なぜかうまくいかなかった。
MOVIE COWBOY
(旧パーティション割りでは、「このディスクは読み込めません」と出てマウントできなかった。)

MOVIECOWBOY内パーティション間のファイル移動

PCやMacを利用しないで、MOVIECOWBOYのみでHDD内のファイルの移動、コピーが可能か、検討した。
できなかった。
ファイルの消去は、MOVIECOWBOY単体で出来る。

■ 対応ファイル

これまで試したファイル形式の再生状況を示す。

画像ファイル

JPG:再生可能

GIF:再生できない。ファイル一覧に表示されない

音楽ファイル

MP3:再生可能

ACC:拡張子m4a。iTunesでエンコードしたファイル。再生可能。ただし、保護されているファイルは再生できない。

動画ファイル

WMV:同じところからダウンロードされたファイルでも、MOVIECOWBOYで再生できるファイルとできないファイルがある。

MPEG2:再生可能。

MPEG4:H.264(MPEG4-AVC)でエンコードされたファイルは読めない。情報によるとMOVIECOWBOYはハード的に読み込むことが出来ないらしい。ふつうのMPEG4(Part2)は再生できる。ふつうのMPEG4(Part2)はiTunesにも読み込むことが出来るので、Macではこの形式でエンコードするのがよいかもしれない。
音声の出ないファイルもある。
その他
プロテクトのかかっていないDVDをまるごとコピーすると、DVDと同じように見ることが出来る。

■ まとめ

MOVIE COWBOY

ネット(FTP、NDAS)接続は、ファイルの転送速度が遅い。
大きなファイルを転送する場合は、ネット接続での転送は現実的ではない。1GBで約30分。
大量のファイルを伝送する場合は、USB接続で移動させた方が早い。
単に外付けハードディスクとして使用する場合は、パーティションの方式は関係ない。

MacでMOVIECOWBOYを使用する場合の制限

MOVIECOWBOYのハードディスクを、FAT32方式のパーティションにしておけば、MacとMOVIECOWBOYの両方で読み書きできる。
ネット経由(NDAS)のファイルの操作は動作が遅いが、大きなファイルはUSBで転送すれば問題ない。
一点、FAT32は4GB以上のファイルは扱うことが出来ないと言う問題がある。

Macをサーバーとして、MOVIECOWBOYからMac内のファイルを操作する場合、動画と音楽ファイルの再生がうまく出来ない。
画像ファイルは再生できるため、何とかすれば何とかなるのかもしれない。

Macintosh(マッキントッシュ)しかもっておらず、Windowsの導入もしていない場合でのMOVIECOWBOYの使用

MOVIECOWBOYで使用するハードディスクのFAT32形式でのフォーマットが難しい。
BootCampアシストから、FAT32形式とNTFS形式のフォーマットが出来るが、Macに内蔵する必要がある、パーティションに分けられないなど制限がある。
MacからもFAT32でフォーマットできる方法があるのかもしれないが、今回は探していない。

■ 売却

ヤフオク出品

2015年1月、動画をテレビで見る機会がほとんどなくなったため、使用しなくなった。
そのため、ヤフオク!で売却をする。
使用しなくなって余っていた500GBのハードディスクも付ける。

開始時の価格:1000円
売値:4501円

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