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■ フェアレディZ Z34へのドライブレコーダ取り付け ■

フェアレディZ
フェアレディZ (Fairlady Z34) バージョンST 2009年式

■ 概要

ドライブレコーダを購入し、Z34に自分で取りつけた。
その過程をまとめる。

■ ドライブレコーダの選択

■ ドライブレコーダの選択条件

数年前からドライブレコーダの取付は考えて、検討を行っていた。
新型コロナによる特別休業で土日を含む6連休が取れ、時間ができることがわかったため、この機会に取りつける事とした。
ドライブレコーダの選択は、以下の条件を考えていた。

・前後が記録できる事
・小型で外から見て目立たない事

Webからの情報により、小型で基本性能も十分なGarminのドライブレコーダを選択した。
信頼性の高い国内メーカーや安い中華製も調べたが、国内メーカーは、デザインがピンと来なかった。中華製は耐久性の評価が低い。ほかのタイプとしてミラー一体型や360度レンズ型は、まだ品質が安定してないイメージを持った。

入荷日:2020年6月17日
メーカー:GARMIN(ガーミン)
品名:Dash Cam 46Z
購入店:ヨドバシカメラ(通販)
値段:24430円

この商品の特徴としては、以下の通り。

・小型
・前後録画

・後カメラ用のレコーダも単独でレコーダとして使用できる。これだけ購入して前に付けても使用できる。

前と後のカメラはBluetoothで連携され、信号電線の接続の必要がない。
後カメラにモニターはなく、前カメラのモニターに後カメラの画像を表示させる事が出来ない。

・スマホのアプリでWi-Fiで接続され、レコーダの設定、動画の保存ができる。
スマホのアプリで、現在写している映像やカメラ内に保存された画像がスマポで確認できる。

・音声操作
「オッケーガーミン」と声をかける事で、音声で機能を操作できる。

・動画1080p 静止画200万画素

・パーキングモード(駐車中の監視)の機能がある。
webから、パーキングモードは車のバッテリーに負担かけるとの情報があり、またパーキングモード用のコードが約6000円のため、今回は見合わせた。

・電源は、カメラ側のmicroUSBコネクタからコードにつないで供給される。
付属のコードだけでなく、一般のmicroUSBコネクタとUSBのコードをパソコンの端子に接続しても、動作した。ただし、説明書には付属のコード以外は保証しないとのこと。

・車線はみ出し注意や前方衝突警告などの安全運転支援機能付き

・取り付け後でも、前カメラは磁石とボールジョイントのどちらか、後カメラはボールジョイントから取り外しができる。

・日本版のパッケージがださい。
Dash Cam 46Z  Dash Cam 46Z
日本版とアメリカ版

Dash Cam 46Z Dash Cam 46Z

Dash Cam 46Z
付属品

■ Zへの取り付け


■ 手順

必要な工具:プラスドライバー、1mくらいの線通しのための針金状の棒、圧着ペンチ、電線接続用端子
あった方がよい道具:マイナスドライバー、ラジオペンチ、テスター、作業中の車体保護用の布、内張剥がし

説明書に記載された取り付けは、前と後のカメラに接続したUSBコードを付属のアダブターを挿入したシガー端子につなぎ電源をとる方法を指示されている。
この方法では、シガー端子までの線が露出する。
線の露出をできるだけ少なくするため、アダブターの代わりに12Vから5Vに変圧する装置を購入し、内装の裏のACC電源に接続する事とした。
ACC電源を取る手段として、ヒューズボックスから取る方法が多く紹介されているが、助手席前のほとんど使用した事がないシガー端子の配線から分岐させ電源を取る事とした。

(1)、前カメラ取り付け
フェアレディZ
レコーダ本体が小さいため、取りつける場所の自由度は高い。
いろいろと検討し、画面がルームミラーの下に出るような配置とした。
ルームミラー取り付け部品の横にカメラの取付マウントを貼り付ける。

(2)、前カメラ電源コード通し
フロントガラスに取りつけた前カメラからシガー端子の後まで電線を通す。
電線を隠すため内装を取り外す。

・カメラから天井までの線通し

フェアレディZ
ルームミラーまでの線隠しプラスチック部品2つを取り外す。
フェアレディZ
ガチャガチャやっていれば、簡単に取れる。
フェアレディZ

ルームミラーに接続される電線と一緒にはわせて、天井のすき間に押し込みAピラーまで持っていく。

・Aピラー

上のすき間から力を入れる事で外れる。
中間に落下防止のプラスチックの引っかかりが付いているため、すき間から90度ねじって取り外す。
盗難防止装置がAピラーに付いておりコードが下まで伸びていたため、今回はAピラーを完全に分離する事はできなかった。
フェアレディZ

・グローブボックスとプロントパネルの取り外し

蓋を外す。
蓋は力でヒンジ部分を分離する。
フェアレディZ
さらに落下防止のためのワイヤーの接続部分をマイナスドライバー等で外す。
フェアレディZ
プロントパネルの下側のカバーを外す。
プラスネジが7ヶ所付いている。ネジを外したあと、力で前にカバーを持っていく事で外れる。
フェアレディZ
シガー端子を外す。
フェアレディZ
線固定のクリップを外し、シガー端子を引っ張って外す。
フェアレディZ
Aピラーの中から床まで貫通した空間があり、線を通す。これで前カメラの電源コードがシガー端子までもってこれる。

(3)、後カメラ取り付け。

フェアレディZ
リアガラスの上側に貼り付けた。
中央に熱線があったため、それをさけて中央より少し右側に設置している。

(4)、後カメラ電源コード通し

フェアレディZ
カメラから車内までの配線が入っているゴムパッキンまで最短距離の位置にリアドアの鉄板に穴が空いておらず、線に少し遠回りをさせる。
最終的に電源側のUSB端子は使用せず、直接別のコードに接続させる予定のため、最初の段階でUSB端子を切断し、電線のみで引き回している。

・バックドア内装取り外し

4つのプラスチック部品に別れており、前後から左右の順に取る。
力で引っ張れば、ばりばり取れる。

・ハーネス通し用ゴムパッキン取り外し

フェアレディZ
上下とも引っ張れば取れる。

・カメラからゴムパッキンまでの線通し

カメラに接続するmicroUSBコネクタの位置を決めて、バックドアの表面にはわせて、ほかの電線が出ているバックドアの穴まで持っていく。
銅線等の棒を利用して、ほかの電線が出ているバックドアの穴からゴムパッキンの穴まで線を通す。

・ゴムパッキンの中を線を通す。
フェアレディZ
ゴムパッキンの中はほかの線がすでに一杯に入っており、作業する場所も狭いため、工夫が必要。
最初に車体側から銅線を通し、銅線の先に線をつなぎ、銅線を引っ張る事で、パッキンの中に線を通した。

・ゴムパッキンから車内までの線通し

内装を外す。
フェアレディZ
力で引っ張り、クリップを外していく。
後の小さい窓からドアにかけて付いている内装部品は、シートベルトを取り外さなければ、外す事ができない。
内装部品は部品側に電装部品やコネクタが付いているため、完全に取り外せず、すき間を作ったのみ。
フェアレディZ
電線を先端に付けた銅線をゴムパッキンの穴から通し、車内にもっていく。
フェアレディZ
電線を下まで下ろし、ほかのハーネスと一緒にサイドの床にはわせ、助手席前のフロントパネルの下まで持っていく。
フェアレディZ

(4)、配線。

・シガー電源から12Vから5Vに変圧する装置に配線を分岐する。

フェアレディZ
シガー電源に向かう電線の途中を切断し、ギボシ端子を使用してシガー端子と変圧器の電線に分岐した。

・12Vから5Vに変圧する装置から2つのカメラ電源に分岐

フェアレディZ
こちら側はギボシ端子は使用せず、電線接続端子を使用した。
付属品のコードは、同軸線のため、外側のシールド部分を束ねて、GNDにつなげる。
フェアレディZ

(5)、内装取り付け。

取り外しの逆の手順で取りつけていく。

■ 実際の作業

事前にwebの検索などからZの内装の仕組みを調べて作業をはじめたが、断片的にしか情報が集まらなかったため、実際は試行錯誤しながら、取り付けを行っている。
取付には、時間的に3日かかり、何カ所か車を破損させた。

(1)、後カメラの取付

フェアレディZ
取りつけるドライブレコーダは、前カメラと後カメラはBluetoothで接続されるため、前カメラと後カメラの間を電線で接続する必要がない。
そのため、後カメラも電源だけの接続で動作させることができる。
当初はバックドアに電装部品が何点か付いているため、そのどれかから電源を取れば、バックドアから車内まで電線を通す必要がないと考えていた。
しかし、バックドアに付いているブレーキランプ、くもり取り用熱線、ワイパーともドライブレコーダの電源は使用できない事がわかったため、結局バックドアから車内まで電線を通す事となった。

(2)、12Vから5Vに変圧する装置

当初は前カメラと後カメラは別々の電源に接続する予定であったため、1つ800円台の12Vから5Vに変圧する装置を2つ用意していた。
変圧器
届いた製品を見ると、本体シールに書かれた説明の文字が中国語。
その後、後カメラもフロントパネルまで電線を通したため、12Vから5Vに変圧する装置も共用できることとなり、1つしか必要でなくなった。
取り付け中、ホームセンターで不足品を購入している際、日本メーカーの変圧器があったため、これを購入し取りつけた。
2つの中華製変圧器は結局使用しなかった。

(3)、フロントパネル破損。

フェアレディZ フェアレディZ フェアレディZ
作業中、Aピラーを分離させフロントドアのウエザーパッキンを外したままであったが、雨が強く降り始めたため、ドアを閉めた。むりやりドアを閉めたため、ウエザーパッキンとこすれて、フロントパネルの端を破損させた。

ドアを閉めればわからない場所であるが、ドアを開けたときに中のオレンジのウレタンが目立つため、エポキシパテを付けた。
2回修正して目立たなくなったがシボ地が転写できていない。今後修正する予定。

(4)、ボディーに傷。
フェアレディZ
ゴムパッキンに線を通す時に、せまい所で作業中ラジオペンチが車体にあたり、傷を付ける。

バックドアを閉めれば隠れる場所のため、被害は小さいが気分を良くない。
タッチペンで上塗りを行う。

(5)、内装取り外しでクリップ破損、紛失

内装取り外しで何カ所かのクリップを破損と紛失させた。

多くのクリップは引っ張れば外れるタイプであったが、無理矢理外すと壊れるタイプのクリップもあった。
フェアレディZ
特にトランク内にあるフックが付いているクリップは、無理に力で外すと壊れる。
フェアレディZ フェアレディZ
そのほか、白い「く」の字型のクリップ3つが作業中に紛失する。
1つは車体の下に落ちているところを見つけたが、残りの2つは探しても見つからず。

作業終了後、丸形のクリップが1つあまる。どこに付いていたのか不明。

■ 購入品

ドライブレコーダの取付のために、本体以外に購入した商品をまとめる。

● ドライブレコーダ本体

品名:Dash Cam 46Z
購入店:ヨドバシカメラ(通販)
値段:24430円

● 偏光フィルター
microSDカード
品名:POLARIZED FILTER
購入店:モノタロウ(通販)
値段:2629円

ガラスの反射でダッシュボードのものが写りこむ事があるため、偏光フィルターを購入する。
後カメラには写りこみはおきないため、必要な個数は1つだけ。
画像画像
偏光フィルター取り付け前後。

完全に写りこみがなくなるわけではない。

● microSDカード
microSDカード
品名:サンディスク マイクロSDXC 128GB SDSQUAR-128G-GN6MN UHS-I Class10 microsdカード
購入店:あきばおー ヤフーショップ(通販)
値段:3120円(1枚1560円)

16GBのmicroSDカード2枚付属しているが、1080pで記録すると約1時間48分しか保存できない。保証されている最大容量の128GBのmicroSDカードに入れ換えた。
約14時間保存できる。

● フックトランクネットクリップ
フックトランクネットクリップ
品名:フツクトランクネツト 84937-EH100 日産純正部品
購入店:スズキモータース dop-net ヤフーショップ(通販)
値段:1856円(4個、1個464円)

内装を外すときに壊してしまったため購入。壊した個数は3個だが予備で1個追加した。

● フックトランクネットクリップ
ニッサン内装クリップ
品名:ノーブランド ニッサンタイプ クリップ 01554-00291
購入店:モノタロウ(通販)
値段:459円(10個入り)

内装を外すときに壊してしまったため購入。壊した個数は3個だが予備で1個追加した。

● 変圧器
中華製変圧器
品名:12/24V車対応 5V変換 降圧 Micro/Mini USBケーブル ACC/BAT直結 コネクタ向き3種から選択
購入店:NETの穴場Omix2 ヤフーショップ(通販)
値段:1600円(2個、1個800円)

ACC電源12Vから5Vに変圧するため、購入する。
MicroUSBの端子は3種類から選択できる。Garminのドライブレコーダは右L型。
2つ購入するが、本体は使用せずMicroUSBの端子1つを利用しただけ。

● 変圧器その2
日本メーカー変圧器
品名:エーモン USBスマート充電キット 日産車用
購入店:ビバホーム
値段:2035円

本来はACC電源をUSB電源に変換するキット。結束バンドや2Aのキューズなど付属品が多く付いている。
変圧器の用意はしていたが、中国製のため信頼性を考えて、こちらの日本メーカーの製品を取りつけた。
日本メーカーだが製造は中国。

● microSDカードケース
microSDカードケース
品名:エレコム ELECOM CMC-SDCPP12BK [メモリカードケース インデックスカード付き SD6枚+microSD6枚収納 ブラック]
購入店:ヨドバシカメラ(通販)
値段:640 円

microSDカードは小さく紛失しやすいため、ドライブレコーダからのmicroSDカードの持ち運び用に購入する。

● エポキシパテ
エポキシパテ
品名:Holts 練って埋めるねんどパテ
購入店:オートバックス鈴鹿店
値段:640 円

破損したフロントパネルの修繕用に購入する。

● 型取り樹脂
型取くん
品名:武藤商事 型取くん
購入店:ヨドバシカメラ(通販)
値段:703円

破損したフロントパネルの修繕用に購入する。フロントパネルのシボ型を取り、盛ったエポキシ樹脂に付ける予定であった。
しかし、エポキシ樹脂とくっつき、上手く使用できなかった。

● ビニールテープ
エポキシパテ
品名:ビニテープ
購入店:ビバホーム
値段:70 円

ビニールテープはすでに所有していたが接着部分がベトベトになっていたため、配線の絶縁用に使用する。 店頭に黒の在庫がなかったため、灰色を購入する。

● ギボシ端子8セット
ギボシ端子
品名:エーモン ギボシ端子8セット
購入店:ビバホーム
値段:184円

以前に購入し、余りを所有していたが、オスの端子を使い切ったため、追加で購入する。

本体以外の購入品合計:13936円
本体を含めた購入品合計:38366円

■ 使用感

(1)、操作

各種の設定は、本体のボタンを操作するより、スマポのアプリから変更する方が簡単にできる。
音声操作は、運転中にもレコーダの操作ができ便利。すこし大きな声を出す必要はある。
普段はカメラ本体を触る事は少ない。

スマホへのWi-Fiを使用した動画の転送は、動画時間の2倍から3倍の時間がかかる。
転送中は、ドライブレコーダとしての機能は使用できず、カメラへの電源供給を維持する必要がある。
そのため、特定の短い時間の保存にしか適していない。
長い時間のPCへの転送は、microSDカードを抜き取り、カードリーダ等で行った方が早い。
カメラ本体をUSBで接続する事で保存された動画ファイルが見られるようなことが、説明書に書かれていたが、私のMacではできなかった。
microSDカードの入れ外し時に、カメラの位置が動きやすい。

カメラのモニター画面は小さいため、映像はあまり細かいところまで確認できない。
状態の表示や安全運転支援機能の表示は、問題なく確認できる。
フェアレディZ
座席からの見え方

(2)、動画ファイル

1分毎の動画のファイルが自動で保存される。microSDカードの容量が一杯になった場合は、古いファイルから上書きされる。
衝撃が加わった場合、操作で保存した場合は、その時間の動画は保護され、消去されない。
その他、操作によりコマ送り動画のトラベラスプス(タイムラプス)が保存できる。

(3)、保存される動画

雨の中の高速道路での運転動画。1080p。レコーダが保存した生ファイル。

● フロントカメラ

● リアカメラ


フロントカメラの画像は日光のあたり方により、フロントカメラにダッシュボードがガラスに反射して写る。
Zの設置場所の制限によるものだが、リアカメラはトランクルームが写り、視野が狭い。

その他の動画

フロントカメラ トラベラプス
フロントカメラ 停電中のトンネルの中
リアカメラ 停電中のトンネルの中
リアカメラ 煽り運転見え方
フロントカメラ 峠の走行(iMovieで編集)

■ 反省会

取付には時間がかかるとは考えていたが、予想どおり時間を要した。
今回は長期の休みに作業できたためよかったが、通常の土日休みだけの作業では、いろいろと難しかったかもしれない。
たいだいの手順が確認できたため、再度行う場合は1日程度で済ませる事が出来るはず。

後カメラが外からも目立つため、もう少し取り付け位置を検討する余地があったかもしれない。

■ 後ろカメラ故障、修理

2022年6月19日追記:
取り付けから2年、後ろのカメラの電源が入らなくなった。
2週間前くらいに緑のランプが点滅して、動画を保存しなくなっていた。そのうち、LEDランプも付かなくなった。

説明書に手順でリセットを行っても、変化しない。
保証期間は1年であるため、無料で修理できる期間は過ぎている。
Garminのwebを見ると、修理するための手順が記載されている。この製品は7000円弱の修理費用が必要とのこと。
Webの手順にそって修理依頼を行う。

6/14(火)夜にwebから申し込み、6/15(水)に製品を宅急便で送る。505円。
送ったものは、製品現物、保証書、商品納品書(ネットで購入した場合など保証書に購入日を示す記載がない場合)、修理依頼時にGARMINから送られてきたメールに添付されていた書類の印刷、SDカード。「その他の付属品は送付するな」と指示されている。
6/16(木)に製品が届いたとのメールが届く。
6/17(金)に「届いた製品を調査したところ電源が入らず、製品交換になる。」とのメールが届く。
6/20(月)に「交換品を返送した」とのメールが入る。
6/22(水)に宅急便の代引きにて、交換品を受け取る。

故障品を送って、正常品が手元に届くまで、ほぼ1週間。
修理代として、送料と合わせて7040円。

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